一人暮らしは散らかる?

高齢者の一人暮らしの家に行くと、客が来る居間に様々な物が散乱してるのを見てきた。高齢者になるほど、片付けが嫌いになるものと思っていた。実は、高齢者の一人暮らしは、合理的に散乱状態にしてることが分かるように成ってきた。最も居心地良く、間違いの起こりにくい状態を、少しずつ経験から作り上げた結果だとも思えてきた。

木曜日の昼に寒気がして、周囲の勧めで早退をした。金曜日は家で過ごしたが、一人での生活で、今後の事を考えてしまった。要は片付けをキチンとするべきか、生活のし易さを優先すべきか、考えなければならない。

木曜の夜間、余りの寒さだったが、布団を取りに2階まで行く勇気はなかった。布団を抱えて降りられるか心配だった。昨日は寝過ぎて腰や背中が痛んだが、湿布を貼る事が出来ない。幾ら湿布薬を処方されても、全て無駄になってしまう。今後処方を書いてもらうときは、塗るタイプにしなければならない。塗るタイプでさえ、手の届かない所では使えない。年齢を重ねる毎に、出来ない事が増えてくるし、物忘れも激しくなってくる。それを補う手法を考えなければならない。

様々な物を自分中心に配置し、常に分かりやすく取りやすくしなければならない。そうなると、必然的に周囲は散乱したように見えてくる。自分自身がくつろげる所に、食事の時に必要な物を置き、毎日の薬を見やすく取りやすい位置に置き、緊急時に必要な物も側に置かなければならない。なまじ片付けてしまうと、探すのに手間取り、仕舞い忘れも起きてしまう。寝室などの場合は、寒さや暑さを考えて、常に毛布や布団を取り出せるようにしなければならない。

訪ねてきた人から見れば、物が散乱してるように見える。片付けたくも成ってしまうが、無駄な散乱ではない。例えば、自分が最も長く過ごす寝室は、ベッドに布団が敷きっぱなしになってる。横には着替えを組み立て式のクローゼットに入れてある。着替えはほとんど同じ様な物ばかりを揃えてあるが、これは特に全体のバランスを考えなくても良いようになってる。万年同じ物を着てるようにも見えるが、洗濯だけはキチンとしてる。出掛けるときの用意に、幾種類かのバック・カバンも置かれてる。それぞれにビニール袋や緊急時に必要になると思われる物を入れるようにしてる。

居間の散乱が最もひどく見えるが、今あるコタツの上には薬と食事の時の調味料など、朝と夕方のサプリメントも、飲む時間と錠数を蓋に書いてある。居間にも寝室にも、自分が居る所にはスマホの充電器がそれぞれに置かれてる。コンセントも、最も使いやすく危険の無いようにまとめて配置し直した。

風邪一つをとっても、動けなくなっても助けは来ない。寒くても布団を運んでくれる人も居ない。動けなくなっても、薬を持ってきてくれる人も居ない。食事も、災害用のレトルトを用意したが、それさえ暖めることも出来ない。動けなくなったときに、わずかな動作で、探す手間無く見つかるように、全ての必要品を身近に置かなければならない。

高齢者の居間や寝室が散乱して見えるのも、一人暮らしの知恵と考えなければならない。そして、自分自身が様々に考えなければならない事を、そういう年齢になったことを自覚しなければならない。

寂しいことだが、まだ生き続けたいなら、それなりの手法を考えなければならない。

カテゴリー: 日々の生活で, 生活の不安 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です